就職活動・転職活動の面接は、面接官にあなたのことを知ってもらい、会社について知る大切な場です。
面接の場が設けられているということは、少なくともあなたは採用対象者。
しかし、「働きたい!」という意欲があっても、面接マナーや身だしなみの知識がなければ、せっかくの機会を台無しにしてしまいます。
「知らなかった」では、手遅れです。健常者であっても、障害者であっても、この原則は変わりません。
面接日が決まったら、事前にしっかりと準備をするようにしましょう。
はきはきとした挨拶ができるように練習したり、想定される質問の回答を事前に用意したり、万全の準備をした上で、面接に臨んでください。
企業によって異なりますが、障害者採用における面接回数は、およそ2〜3回です。
1次面接と2次面接は基本的に必須であり、場合によっては3次面接が設定される場合もあります。
面接の準備でやるべきことは、面接の内容によって変化します。
つまり、1次面接と2次面接では、内容が異なるということです。
障害者採用の1次面接は「減点方式」で評価をする場です。
つまり「優れた人材を見極める場」ではなく、「2次面接に通してよい人材かどうか」を判断します。
1次面接で面接官が注視しているのは、「長い期間働くことができるか」です。
過去の経験や、人間性、自分の障害への理解など、広い視点での質問が想定されます。
1次面接では、自己紹介を求められることがあります。
職歴のある方であれば職歴を、学生であれば学歴を伝えれば問題ありません。
履歴書を見れば一目瞭然のことをあえて聞いているわけですから、面接官は「しっかりと準備をしてきたか」を見ています。
そこでの第一印象は面接の通過率を大きく左右するので、自分なりのパターンを用意しておくことが大切です。
志望動機は非常によく聞かれる質問です。
面接官はこの質問を通じ、カルチャーフィットや、働く意欲を見ています。
応募者は、「なぜ応募したのか」を具体的に話すようにしましょう。
またこの際に注意したいのが、「自分のやりたいことだけを話さないこと」。
応募した企業にとって、自分の能力が役立つのであれば、論理的にその理由を説明してください。
面接の通過率がグッと向上します。
転職希望者の場合、前職の退職理由はまず聞かれるものだと思ってください。
障害に関することも含め、ある程度は正直に話すべきですが、ネガティブな表現は避けた方がいいです。
たとえば「上司のことが嫌いだった」「楽しい業務ばかりではなかった」といった退職理由は、
「うちの会社でも同じことが起こりそう」と、マイナスのイメージを持たれてしまいます。
むしろ「御社でこんなことがしたいです」と、志望動機につなげていく意識を持ってください。
障害者採用の面接であれば、障害に関する説明や、自分の障害への理解など、障害全般に関する説明が求められます。
なぜなら、あなたの障害についての情報は、企業の面接官がもっとも知りたいと思っていることだからです。
自分の障害についてきちんと説明できるということは、障害と客観的に向き合えていることの証明です。
具体的に伝えるべきことは、
「障害について具体的な説明」「仕事をするにあたり、必要な配慮」
「仕事をするにあたり、不安なこと」「通院日などの配慮」の4つです。
書面だけでは伝わらないことも多いので、具体的に分かりやすく説明しましょう。
2次面接以降は、減点方式の1次面接と打って変わり、加点方式で評価をする面接になります。
人間性だけでなく、過去の実務経験や能力や仕事への意欲、協調性の有無といった、「働く上で重視したいこと」が質問項目に盛り込まれます。
つまり、「障害者だから」という観点でなく、「一緒に働く社員として」という観点で面接が行われます。
など、健常者と変わらない質問が中心になります。
押さえておくべきは「将来どのようなことがしたくて」「なぜそれをうちの会社で実現できるのか」の2点です。
軸がしっかりとしていてブレがなく、カルチャーフィットしていると感じてもらえれば、採用される可能性が高まります。
面接時の服装は、一般的にはスーツが推奨されています。
企業によって指定がある場合は、必ず遵守するようにしましょう。
また「スーツじゃなければ内定をもらえない」ということはありませんが、少なくとも清潔感のある身だしなみを心がけるのが礼儀です。
服装に気をつけることはもちろん、シワやシミといった汚れがないか、
そして靴は綺麗に磨かれているか、香水等の香りが強すぎないかなど、第一印象を損ねない工夫は最低限おこなってください。
派手すぎるカラーリングは避け、スッキリした印象を心がける。
顔派手すぎるメイクは避け、清潔感のある印象を心がける。
手元派手すぎるマニキュアは避け、長く伸びた爪は切るようにする。
服装紺色など、ダーク系のスーツが一般的。シャツはシワがないようにアイロンをかけ、スカートは、膝丈程度を意識する。
足元高すぎるヒールはNG。ストッキングも肌色など、無難な色使いに止める。
派手すぎるカラーリングは避け、スッキリした印象を心がける。
顔ヒゲは綺麗に剃っておく。
手元長く伸びた爪は切るようにする。
服装紺色など、ダーク系のスーツが一般的。シャツはシワがないようにアイロンをかけ、ネクタイは上まできちんと締める。
足元靴を綺麗に磨き、靴下は紺色や黒色などダーク系を選ぶ。短いソックスではなく、長いソックスを履く。
服装が重視されるように、面接は「第一印象が全て」といっても過言ではありません。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによると、話し手が聞き手に与える影響は、視覚情報が55%、聴覚情報が38%です。
つまり、服装や立ち振る舞い、声のトーンが第一印象を決める非常に大きな要素になります。
その事実を踏まえた上で、面接ではどのように立ち振る舞えばいいのかを解説していきます。
まずは、面接室に入室するまでの流れです。
まず、面接は遅刻厳禁。余裕をもって面接会場に到着するようにしましょう。
あまり早く到着しすぎても迷惑をかけてしまうので、目安時間は10分前です。
受付に着いたら、担当の方に面接の旨を伝え、礼儀正しく挨拶をしてください。
面接会場に入る合図は、名前を呼ばれるタイミングです。それまでは待合室で待つことになります。
その際は、待っている態度にも注意を払いましょう。
たとえば、スマートフォンを触ったり、雑談をしたりするのはNG。
「面接前から、面接は始まっている」意識を持ってください。
名前を呼ばれたら「はい!」と返事をして立ちあがり、担当者の案内に従いましょう。
ドアの前まで来たら、3回ほどノックをしてください。 すると「どうぞ、お入りください」と返事があるはずです。
「失礼いたします」と言って、スムーズに入室しましょう。
入室したら、「後ろを振り向いて」ノブを丁寧に閉めてください。
入室したら、着席する前に、面接官の方を向いてゆっくりと一礼しましょう。
そこで、ご自身の名前を名乗り、「よろしくお願いします」と伝えてください。
「おかけください」という合図があり次第、着席してください。
ここから、面接官の質問がはじまります。
面接官の顔に適度に目をやりながら、朗らかな表情で、リラックスしながら回答することを意識してください。
また、面接官が複数いる場合は、複数人の面接管に気を配りましょう。
このとき、落ち着きのない行動をしないように注意してください。
緊張してしまう気持ちもわかりますが、手をいじるクセなどが出てしまうと、場合によってはよくな印象を持たれてしまいます。
また会話に関しては、「面接官と会話のキャッチボール」ができるよう、あわてずに相手の話をよく聞いてください。
受け答えのポイントは「多くを語りすぎないこと」です。
相手の質問に対して簡潔に答え、むしろ「もっと話を聞きたい」と思わせるくらいが適切です。
もし緊張してしまい、うまく受け答えができない場合は、正直に「緊張してしまい、すみません」と伝えてください。
話を誤魔化したりするより、よっぽど好印象です。
面接官が無事に終了したら、「本日は貴重なお時間をありがとうございました」と伝え、席から立ち上がってください。
ドアの方まで歩いたら振り返り、「失礼します」とお礼を言い、一礼をして、退出しましょう。
面接官は、この最後のタイミングの仕草まで、しっかりとあなたのことを見ています。気を抜かないように心掛けてください。
面接官は、30分から1時間程度の面接時間を通じ、「これから一緒に働ける人か」をチェックします。
あなたの立ち居振る舞いやこれまでの経験、これからどんな仕事をしてくれそうかといった、過去と現在、そして未来を見られる時間です。
つまり面接対策は、1人だけではなかなか難しいもの。面接官の本音を知るエージェントの声が必要です。
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